Saturday



美容の仕事を始めて、これは男性で言うところの風俗のようなものだな、と思った。
扱うのは、健康ではなくて、異性の欲望。
悪い意味では決してなく、
人が生きていれば、程度の差こそあれ、どこかで湧き上がってくる情念の処理。
そこには、後ろめたさのような気持も伴うようで、
初めてのお客様を、やさしくクリニックという秘密の小部屋へといざなう。
おそらくは娼婦がそうであるように、
お客様をその気にさせるときには、残酷な快感も私の中に生じる。
同時に、母が子を慈しむような、やさしい気持も芽生える。
大丈夫、怖くないよ。やましいことじゃない、誰もが本当は関心持ってることだよ。

このblogがお花をテーマにしているので、
そんな私とお客様とのやりとりを、お花が静かに見守っているとも書きたいのだけれど、
実際には、お花たちは、猫のようで、
テーブルの上で、まるで関心無く、毛つくろいをしているように見える。

これが平和というものなのだろう。
静かな池面に同心円の波が広がって消えていくように、
淡い欲望が、クリニックの中で、広がっては消えていく。